今から将来の健康に運動と食事と睡眠で投資してます、SHISHIです🦁!
【科学】
今日は筋トレ界でホットな話題の「マッスルメモリー」について
ちょっと長くなったので、目次を作ってみました^ ^
マッスルメモリーとは
「マッスルメモリー」って聞いたことありますか?
筋肉が記憶?
筋トレや運動で身につけた筋力は、運動をやめると落ちてしまいます。
でも運動再開後、また直ぐに前の筋力に戻ることが昔からの様々な報告でわかっているんです!(R S Staron et al., J Appl Physiol (1985)., 1991. D R Taaffe., Clin Physiol., 1997)
報告によると、数週間のトレーニングで得た筋繊維や筋力パフォーマンスは、しばらく保持され続けます。
しかももし緩やかに落ちてしまっても、トレーニング再会後急速に筋力がまた増加していくんです!
これは筋肉が前の運動していた時の記憶を持っているよう。
なのでこれを「マッスルメモリー」と呼ぶみたいです!
科学的考察
ではどうして「マッスルメモリー」と言われるような現象が起こるのでしょうか。
科学的に調べてみました!
まず一つが、
筋肉を作る遺伝子が運動効果を保存しているみたいです。
簡単にいうと、
運度トレーニングをすると、それに対応するために「筋肉をデカくして筋力を上げるよ!」って指令を出す遺伝子が開放(発現)されます。
それから実際に身体が作られていきます。
この遺伝子の解放(発現)をコントロールしている要素が、運動をやめてもそのまま解放(発現)しやすいまま(低メチル化状態)になっているみたいです。
つまり、「マッスルメモリー」は遺伝子レベルで記憶されていたんです!
もう一つ調べてわかったことは
筋繊維内の核がトレーニングで増え、それがそのまま細胞に残り続けるというものです。
筋肉は筋繊維の束で成っているのですが、この筋繊維1つ1つには数個の遺伝子を中にもつ核があります。
この核が多ければ運動に身体が対応しやすくなり、運動効果を素早く得ることができます(多くの遺伝子情報を持つので)。
この筋繊維内の筋核というのは
運動後に増加し、様々な筋力向上に関与することがわかっています。
そしてなんと、運動をやめても残り続けることがわかってきたんです!
下の図を見てみてください
(Hojun Lee., Sci Rep., 2018. )
CON: 運動前
TR: トレーニング後
PRE: トレーニング後しばらく運動中止した後のトレーニング再開前
RT:トレーニング再開後
このホースのようなものが筋繊維で、緑に光っているのが筋核です。
これが多ければトレーニングに対応して効果を得やすく、見た通り運動後に増えた筋核の数が運動やめてもほぼ変わらないことがわかります!
そりゃ早く筋力が復活するわけですよ!
遺伝子レベルで運動記憶が保存され、その遺伝子(筋細胞)の数は変わらないんですから
非科学的考察
ここまで科学的にみてきましたが、僕的考察!
やっぱり経験も大きく関わっているのでは?
根拠はないけど笑
- 練習再開のとき、まずどんなトレーニングから始めればいいか
- 今の状態では、どれくらいの距離を走ればいいか、どれくらいの強度で走ればいいか
- 月間走行距離はどれくらいがベストか
- 食事や睡眠など、どんな生活を送るべきか
- ケガのリスク
- 回復の速度
などなど
これらは運動を行えば行うほど身についてくる経験による記憶です。
この経験たちも運動再開後の速いパフォーマンス回復に大きく関わってると思います!
マッスルメモリーというよりはオールボディメモリーですよね笑
僕の経験
実際に僕もこの「マッスルメモリー」の能力を体感したことがあるのでその体験談をお伝えします。
僕は高校で陸上競技を始め、高校3年次に5000mで15:20ぐらいで走ることができ、これが高校のベスト記録でした!
このタイムを出すまでに2年かかりました。
そして3年の春に引退をして受験勉強開始
この時は全く走っていませんでした。
そして受験に失敗してしまい、もう一年受験勉強
この時も全く走っていませんでした。
つまり約2年運動なしの生活をし、ぶくぶく太ってしまいました。
そしてやっと大学に入学でき陸上競技再会!
いざ走ってみたら、
「えっ、なんやこの鉛みたな身体。重すぎる!」
この時の自分は高校で陸上を始めたその時より運動できない身体に…
ですが、練習再会後想像より早くに普通に走れるようになり、半年後(6ヶ月後)の秋には自己ベストまであと0.75秒というほぼベスト状態の走力まで持っていくことができました!
この復帰力には自分でも驚きました!
今はコロナで昔ほどトレーニングができていないランナーの方達も多いと思います。
でも安心してください!身体は前の身体を覚えてます^ ^
直ぐにベストの状態に戻るので、今はゆっくり待ちましょう!
運動は将来の健康への投資
歳をとっていくと、どんどん筋力が落ちていきます…
やっぱりそれはどうしても避けられません。
急速な筋力の低下は、転倒や寝たきりの原因にもなってしまいます。
しかし、落ちていく程度はコントロールできます!
「マッスルメモリー」を使うんです!
将来お医者さんに「筋肉の衰えを防ぐ方法としては、とにかく運動が一番」と言われるはずです。
その時「マッスルメモリー」を持つ人では、持たない人より運動効果を大きく得られるかもしれません。
今運動して筋肉に運動効果を記憶させておくことは、将来の健康への投資になるのです!
【本日のランニング記録】
今日は七夕!
7.7k 七夕ラン🏃♂️
今日の点を見てくれてありがとうございます^ ^
「いま、ここ」の点を集めた先に見えるのは
私もマッスルメモリー体感したことあるよ!って方、ポチッとお願いします↓↓
参考文献
-
R S Staron et al., Strength and Skeletal Muscle Adaptations in Heavy-Resistance-Trained Women After Detraining and Retraining., J Appl Physiol (1985)., 1991
-
D R Taaffe., R Marcus., Dynamic Muscle Strength Alterations to Detraining and Retraining in Elderly Men., Clin Physiol., 1997
-
Robert A. Seaborne., Human Skeletal Muscle Possesses an Epigenetic Memory of Hypertrophy., Sci Rep., 2018
-
Hojun Lee., A Cellular Mechanism of Muscle Memory Facilitates Mitochondrial Remodelling Following Resistance Training., J Physiol., 2018