今日も全力で点を打つSHISHIです🦁!
昨日は疲労なのか暑さなのか分かりませんが練習で大失速をしてしまいました…
この失敗を次に活かすためにいろいろ原因を考えているところです。
今のところ原因の一つと考えている「環境コンディション(暑さ)」の影響について、科学的に調査してみました!
参考にしたレビュー論文はこちらです↓
暑さがランニングパフォーマンスに与える影響を調査
最初に結論
論文から様々な研究結果を見てみると、
暑い日や運動による熱ストレスは、運動能力を低下させます!
(科学的根拠があると安心します笑)
身体の熱調節について
私たちの身体はすごく賢く、どんな環境でも基礎体温は37度一定に保たれています。
この調節は主に
- 個人順応(身体の力)
- 運動
- 水分補給量
この3つで体温が調節されています。
どの要素も、暑い日に気をつけなさい!って言われてきたものですね。
特に寒い日は運動、暑い日は水分補給を行って調節するイメージです笑(個人的に)
運動中の身体の熱調節について
上の中で運動による熱調節は
- 血液を介して基礎体温を皮膚へ熱流
- 発汗による熱流
この流れによって制御されています。
外気温が高くなればなるほど、(運動時と同じく)汗の蒸発熱放出への依存度が高くなるようです。
これは基本的な部分なので、ランナーの方は絶対に覚えておいた方がいいと思います。
これからのお話も全てこれがベースとなります!
暑い日に運動するとどうなる?
それでは同じ運動でも涼しい日と暑い日でどんな体温調節の違いやパフォーマンスへの影響があるのでしょうか。
基礎体温
運動すると基礎体温は始め急速に上昇します。
その後熱の放出が進み一定の温度になり、37度に戻っていきます。
この運動後最初の基礎体温の上昇は、外の気温は関係ありません。
代謝にのみ依存するそうです。エネルギー代謝が大きければ大きいほど基礎体温が上昇するんです。
一方で、この上昇した基礎体温を下げる能力は外気温によります。
やっぱり暑いと、体内の熱がかなり残ります。
(しかし論文を読み込んでみると、この基礎体温の上昇が外の気温と関係はないという知見は、たくさんの因子が絡み合うため完全ではないみたいです。アスリートの個人的経験とも一致しないみたい。)
まぁ僕はとりあえず体温を上げないようにしようとするのではなく、体温を下げようとする方が効率がいいのかな、って考えています!
代謝
代謝はつまりエネルギーの産生能力です。
運動中は多くのエネルギーが必要であるため、代謝もあがります!
まず代謝には酸素が必要で、その酸素を取り込む能力である最大酸素摂取量は暑さで低下することがわかっています!(一部の研究では否定)
暑い中での運動中の代謝率の低下を報告する調査では、血液や筋肉の乳酸レベルが上昇していました。
これは嫌気性代謝という代謝の増加を示唆しています。酸素を使わないエネルギー産生です。
つまり暑いと、ダッシュしたときのような代謝反応をするのかな?
乳酸が早く増加するということは、それだけ早くに代謝反応が切り替わり、バテてしまうということです。
筋肉代謝
上でも紹介しましたが、
暑い中の運動では血液乳酸値が高く、筋肉のグリコーゲンの利用が増加していることを明らかにしています。
この筋肉のグリコーゲン利用の増加は、筋肉の血流の減少によって引き起こされる局所的な筋肉低酸素症に起因する嫌気性解糖の増加によって起こります。
また、寒冷地での運動の反応と比較して、暑中の運動中は血清グルコース濃度が増加します。
暑中の運動中に肝臓からのグルコース放出も増加を示す報告もあります。これも肝臓への血流量低下から起こります。
つまり、高温環境で報告された血清グルコース濃度の上昇を支持できます。
まだ勉強中ですが、おそらく筋肉にとってあまりいい代謝ではない気がします。
これがパフォーマンスの低下につながっているのかもしれません。
蒸発熱(汗)
周囲温度が上昇すると、運動中の体温の上がりすぎを防ぐため、汗による熱放出に大きく依存します。
この発汗率は個人差が大きいです。汗っかきとか言われる人いますもんね。(ちなみに、僕は汗っかき笑)
Muza, Pimental (1988, 1987) らの調査によると、
暑い環境での軽〜中強度の運動を行うと、1時間あたり1から2リットルの発汗があるそうです。
アスリートも個人差はありますが、1時間あたり1リットルの発汗が一般的だと言われています。
この汗による水分喪失が水分補給により補われないと脱水症を起こします!
汗の喪失による脱水は、血流量も低下させ、それが基礎体温も上げてしまいます。
そして循環系に大ダメージを与えてしまします。
暑い日に運動する人は1時間に1リットルは水分補給しましょう!!
皮膚(血流)
身体の組織と皮膚温度は血液によって伝達されています。
(つまりこの伝達がなかったら、皮膚温を測る体温計も意味がなくなります 笑)
外が寒いと皮膚の血流を増やして体内の温度を伝達させます。外が暑いと、血流を抑えて外気温と近い皮膚温になります。皮膚温があがりすぎると発汗して冷やします。
運動による熱ストレスが加わるとどんな反応を起こすかというと、血管が拡張し、皮膚の血流が増え、身体中心の血液量と心臓の血液が減少します。他にも内臓や腎臓の血流が減少することがわかっています。
暑い日に走れなくなる原因の一つに内臓ダメージがありそうですね。
心拍数の増加はこの内臓への血流の低下を補うための代償性反応となります。
この反応が不十分な場合、皮膚や筋肉の血流も減少し、危険な高体温と運動能力の低下につながる可能性があります。
はいっ、文献を読みながら適当にまとめて勉強してみました!
勉強したことをこうやって共有できて嬉しいです^ ^
まとめ
- 身体の熱放出能力は、個人順応、運動レベル、水分補給量、で決まる
- 気温が高いほど、身体の熱バランスを維持するために汗の蒸発熱放出への依存度が高くなる
- 運動中の基礎温度の上昇は、適度な気温の場合、代謝率に依存する
- 熱ストレスは、運動能力を低下させる
- 運動による熱ストレスは、肝臓の血流を減少させ、肝臓のグルコース放出を増加させる
- 暑い環境で作業する場合、個人の発汗率は1時間あたり1リットル
- 汗を出せなくなる脱水症は、体内の血液量を減らし基礎体温を上げてしまう
ランニング日誌
【本日のランニング記録】
今日は暑い中50分ジョグ!!
やっぱり50分はいい感じに達成感がある!
今日の点を見てくれてありがとうございます^ ^
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参考文献
Michael N. Sawka, C. Bruce Wenger, Andrew J. Young, and Kent B. Pandolf., Physiological Responses to Exercise in the Heat., Nutritional Needs in Hot Environments: Applications for Military Personnel in Field Operations.