47都道府県マラソン制覇を目指しているSHISHIです🦁
先日、北アルプスの唐松岳に登ってきました。



稜線に出た瞬間、言葉が出ないくらいの美しさに圧倒されました。遠くに連なる山々の白さと、雲の動きと、足元まで広がる空の青さ——あの景色を見てしまったら、もう戻れない気がしました。
下山しながら「また来よう」じゃなくて「もっと奥に行きたい」と思っていました!
帰り道に立ち寄った本屋でこの本を手に取ったのは、完全に衝動でした。
星野秀樹 (著) Unbound Wandering(アンバウンド・ワンダリング)あの日僕が見た山
どんな人が書いた本?
星野秀樹(ほしの・ひでき)。
1968年福島県生まれ。同志社山岳同好会OBとして学生時代から本格的な登山を始め、ヒマラヤや天山山脈での高所登山も経験。現在は長野県飯山市(北信州・豪雪の山村)に移住し、剱岳・黒部源流エリア、上越・信越の山々を主なフィールドとする写真家。著書に『剱人』『雪山放浪記』『上越・信越 国境山脈』など。
5歳で初めて家族登山をした日から、半世紀以上にわたって山と向き合い続けてきた人。その記憶を子供の頃から遡りながら、山の中で何を感じ、何を求めてきたかを綴った、日記のような、エッセイのような本です。
「なぜ登るのか」ではなく、「ただ好きなんだ」
読み始めてすぐに、ある一文が目に留まりました。
「山が好き」だから、山に登っている。「なぜ」とか、「何かに惹かれた」とかではなく、ただ「好き」なんだと。
― 星野秀樹『Unbound Wandering あの日僕が見た山』より
この一文、読んだとき「そうだ、これだ」と思いました。
唐松岳から下りながら、自分でも「なぜこんなに山に惹かれるんだろう」と考えていました。トレランで山を走るのとはまた違う、あの稜線に立ったときの感覚を言語化しようとして、うまくできませんでした。
でもこの一文を読んで、言語化できなくていいんだと思えました。理由じゃなくて、ただ好きという感覚——それが全てなんだと。
自分が感じた山の魅力が、何倍にもなって返ってきた
この本の面白いところは、星野さんが感じてきた山の喜びや恐ろしさが、自分の体験と重なりながら読めることです。
唐松岳で感じた「この先に何があるんだろう」という気持ち。稜線の風が体に当たったときの、あの感覚。あの一歩踏み出すたびに景色が変わる感じ——星野さんの文章を読んでいると、自分が体験したことと星野さんの何十年もの記憶が重なって、山の奥行きが何倍にも広がる気がしました。
と同時に、自分がまだ感じたことのない山の顔——厳冬期の剱岳、嵐の稜線、ホワイトアウト——そういう描写を読むと、怖さよりも「いつかそこに行きたい」という気持ちが先に来る。不思議な本です。
この本が他の山岳本と違うところ
技術やルートの解説ではなく、「山と向き合う内面」が書かれている。初登頂の記録でも冒険譚でもなく、幼い頃から半世紀にわたる山との関係を振り返る、個人的な日記のような本。だから読む人それぞれの山体験と重なって読めます!
初心者だからこそ、今読んでよかった
登山を始めたばかりだからこそ、この本に出会えてよかったと思っています。
経験豊富なクライマーが書いた「すごい体験の記録」だと、圧倒されて終わってしまうかもしれない。でも星野さんの文章は、幼い頃の初めての登山から書かれています。「山が好き」という感覚の始まりから積み上げられているから、登山歴が浅くても「そうそう、この感じ」と共鳴できる場所がたくさんありました。
トレイルランニングを続けながら、これからどんな山と出会っていくんだろうという楽しみが、この本を読んでさらに大きくなりました。
「Unbound Wandering」というタイトルの意味
「Unbound」は「解き放たれた」、「Wandering」は「さまよう・旅をする」。
制約から解き放たれて、山の中を自由にさまよう——そのタイトルが、星野さんの山との関係をそのまま表しているように思います。
下山したあとの、あの独特の充実感と脱力感。日常に戻ってからも、山の空気がどこか体に残っている感覚。それが「山に解き放たれた」ということなのかもしれないと、読み終えて思いました。
こんな人に読んでほしい
- 登山やトレランを始めて、もっと山の奥深さを知りたくなっている人
- 「なぜ自分はこんなに山に惹かれるのか」をうまく言葉にできないランナー・ハイカー
- 北アルプスや剱岳エリアに興味がある人
- 写真家の目線で山を見る、という体験をしてみたい人
- 山好きへのプレゼントにも喜ばれそうな一冊
唐松岳の稜線で感じた「もっと山を知りたい」という気持ちが、この本を読んでさらに大きくなりました。次はどの山に行こうか、今から考えています🦁
- 登山の本質に迫る文章: 50年以上山に向き合ってきた著者による「なぜ山に登るのか」の思索に深く共感できる
- 情景が浮かぶ山行記: 活字だけで山の空気感や臨場感がリアルに伝わり、読書体験に没頭できる
- 山への意欲が湧く: 彷徨いながら見つけた「自分の山」の物語に触れ、次の山旅へ踏み出すエネルギーをもらえる

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